MXL R144 レビュー

2012.05.05 Saturday

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     現在、OTOTOYから発売中の震災復興コンピレーションアルバム『PLAY FOR JAPAN 2012 Vol.3』に収録させて頂いている
    僕の楽曲「キミ 想フ ヨルニ」のレコーディングでは、そのほとんどをリボンマイクで録音しました。
    今回はその中の1本、MXL R144のレビューをば♪

    このマイク、実売で1万円弱というかなりビックリ低価格のマイクなんですが、
    本体もしっかりしてるし付属品も一通り揃ってるのに感心しましたw
    まず、リボンマイクとしてはおそろしく頑丈です。
    基本的にリボンマイクは取扱いがデリケート。
    吹けばリボンが破れ、誤ってファンタム電源を入れればすぐに壊れ、
    横置きで保管すればリボンがたわむという面倒な代物(^^;;
    しかし、このR144はその辺はまったく問題ないですね。
    ここ数年で各社から新世代のリボンマイクがいくつか出てきてますが、
    みんな頑丈になってるようです(^ ^)
    あっ、ファンタムだけはダメだと思いますよ!(当然試してないw)
    アクティブ・リボン以外へのファンタムは御法度です!!
    そうそう、吹いても破れませんがポップノイズは盛大に出るので、
    VocalやKickなどで使う場合にはポップガードはあった方がいいと思います。
    今回のレコーディングにあたっては、いつもお世話になっている宮地楽器 神田店さんのご好意で
    2本お借りしてのピアノのステレオ録音を実施。


    使用したピアノは1919年製のスタインウェイ。
    ちなみに冒頭で紹介した楽曲「キミ 想フ ヨルニ」はaudio-technica AT8041で
    1800年代後半のグロトリアンを録ってます。
    スタインウェイは同時にレコーディングした別プロジェクトの楽曲で使用しました。
    とても素晴らしいピアノで、パワー感と煌びやかな響きがとても美しいです。
    基本、ベーゼンドルファー好きの僕ですが、古いスタインウェイはやはり魔力がありますねぇ。

    さて、肝心の音質ですが。(マイクプリはRME Fireface UFXのものを使用)
    リボンらしく、太くて高域がロールオフした音です。
    この特性を利用し、痛くなりがちなスタインウェイの煌びやかな高域を上手く抑えつつ
    太い音で録ることができました。
    指向性は当然双指向性なので、単指向性よりもサイドの音を拾いません。
    なので、音源に対する向きの変化で結構音が変わります。

    お次ぎはヴァイオリンやチェロに使用。


    チェロは想像通り太く録れましたね。
    写真には写ってませんが、AT4081も同時に立てて収録し、ミックスでは2本を混ぜて使いました。
    ヴァイオリンも同じマイク構成でREC。
    2種類のマイクを使った理由は、このR144はEQで高域を持ち上げるとS/Nが悪くなってしまうからです。
    賑やかなオケの曲やギターアンプの録りなどではあまり問題にならないかもしれませんが、
    弱音楽器の録音や今回みたいなPf.+Vn.+Vc.みたいな編成では目立ってしまうと思います。
    R144の高域をEQしなくて済むように、高域特性の良い別マイクでカバーするのが吉。

    ちなみにAT4081(アクティブ・リボン)の音は、ある意味リボンらしくないというか、
    ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの中間って感じの音です。
    このAT4081と同時にお借りしたコンデンサーのAT4050ST(ステレオ仕様!)の音とよく似てました。
    音像も、R144が上手く馴らされて奥行きを感じるのに対し、前に出てくる感じですね。
    低域も控えめなので、リボンらしさを求めてる人は面食らうかもしれません。
    しかし、このマイクは非常に良いマイクだと断言できます!
    R144の様に「ハマれば強いマイク」ではなく万能に使えるので、持ってて損はないハズ!

    ちょっと脇道に逸れましたが(^^;;
    このレコーディングの後、実はR144を1本購入しました♪
    使いどころは限られるけど、マイクのバリエーションとして使えると思ったからです。
    なにしろ安いしww
    自宅でボーカルにも使ってみましたが、非常に味のある音で録れますね。
    中高域あたりにキャラがあって、これがなんとも言えない質感を生んでくれます。
    ハスキーな声の人やウィスパーボイスなんかで威力を発揮しますね。
    低域は200〜300Hzあたりが盛り上がってるので、EQで削ってやるとフラットになります。
    高域はEQで上げてやるんですけど、相変わらず「シーーー」というノイズが目立ちますw

    トイピアノの録音にも使ってみました。
    これはとても相性が良いです♪
    コンデンサーマイクだと痛くなってしまいがちな高域もEQせずにイイ感じで録れます!
    (EQしなければS/Nが悪いと感じることはないですw)
    前述の通り、マイキングによって結構音が変わるので、セッティングは慎重に。


    というワケで、このR144は高域がピーキーな楽器の録音に向くマイクだと思います。
    管楽器なんかにも合うのではないでしょうか。
    ボーカルは相性が合えば使えそうです。
    まぁどんなマイクも結局は使い様ですよねw
    基本性能がしっかりしてれば、アイディア次第で面白い音が録れる可能性があります。
    そういう実験や遊びにも最適なマイクです。
    なにせ安いですからww



    the view from "monoposto"
    コメント
    ファンタムかけても大丈夫ですよ。
    私はコントラバスとかギブソンのオールドギター、ブルースハープに使っております。
    • by ネコスケ
    • 2013/07/19 10:39 PM
    >ネコスケさん

    コメントありがとうございます♪
    ファンタム大丈夫でしたかw
    けど、基本的にはNGなのでお気をつけ下さい!
    最近、僕が試して面白かったのが、
    SM57とのコンビによるMSステレオですね。
    R144の柔らかくふくよかなところに
    SM57の中域のガッツが足される感じです。
    MSステレオじゃなくて、フツーに2本を混ぜても良いと思うので、
    SM57をお持ちなら是非試してみてください♪
    ありがとうございます。
    57って便利なマイクですよね。
    しっかりしたマイクプリ通すと
    かなり優秀な音とれますしね。
    144との組み合わせ今度やって見ますね。
    • by ネコスケ
    • 2013/07/20 11:09 AM
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